Q.お札の意味とは?|種類・形態・由来

御札

神社では「お札」※神札(しんさつ)・神符(しんぷ) や「お守り」※守札(しゅさつ) を頒布しており、これを総称して「護符(ごふ)」とも呼んでいます。

神木の葉や剣などには霊威が宿るという古い信仰があり、それらを身に帯びていれば、厄災から身を守ることができると信じてきました。こうした信仰に仏教や道教などが影響を与え、やがて神社や寺院が護符を発行するようになりました。そして参詣者が護符を授かるという風習が生まれ、広がっていったものと考えられています。

現在では、神社で授与されるお札やお守りは、神前で神職がお祓いや祈祷をしたもので、神さまの御分霊(ごぶんれい)であると考えられています。

なお、お札やお守りは一体、二体と数えます。

お札の種類って?

お札は、木・紙・金属などで作られることが多いです。また神や信仰対象、それらに関係ある文字や絵が記されたものもあります。神棚にお祭りするのが一般的です。ときには門・玄関・台所・柱などに貼ったりする場合もあります。

祈願の内容によってもお札はさまざまで、「家内安全」「身体健全」「厄除」「商売繁盛」などが代表的なものとしてあります。さらに「防火」「雷除(かみなりよけ)」「虫除」「海上安全」などの特殊な祈願に対応したお札もあります。

お札の形態って?

お札の形態としては、

  • 神さまの名前・神号(しんごう)
  • 姿・神像
  • 祈願内容の文字
  • 神さまの使い・神使(つかわしめ)※狐、カラス、蛇など
  • これらの文字や絵の組み合わせ

など多くの種類があります。

たとえば、熊野三山(熊野本宮大社・熊野速玉大社・熊野那智大社)が発行する除災のお札「牛玉宝印(ごおうほういん)」には、カラスの絵を組み合わせて文字が描かれています。

お札は、中・近世にはその裏に誓いの言葉を書いて誓約書・起請文(きしょうもん)として用いられたりもしました。また、お札の中には、節分の日の二十四時に貼らなくてはならないという「一陽来復(いちようらいふく)」など、お祭りする日時や期日が限定されているものもあります。

最も有名なお札:神宮大麻

お札の中でもとくに有名なものが、伊勢の神宮が発行し、全国の多くの神社で頒布されている「神宮大麻(じんぐうたいま)」です。
かつては「大祓大麻(おおはらいたいま)」や「お祓いさん(おはらいさん)」などともといい、平安時代末期頃から活躍した伊勢の御師(おんし)と呼ばれる人々によって全国に頒布されていました。

その後近代になって、名称が「神宮大麻」に改められました。御師による頒布は変わらず、現在のように全国各地の神社が頒布するようになったのです。

ちなみに、何かが不用になることを「おはらい箱」といいますが、これは大祓大麻が毎年取り替えられる(不用になる)ことにちなんで、「大祓大麻を入れた箱」からきた言葉といわれています。

お札のほかにもっと知りたい人は

ここまで御札について説明してきました。続いては、誰もがもらったことがあるお守りについて説明します。「Q.お守りってなに?」をご覧ください。

ほかにも知りたい方は、下記リンクから神社についての知りたいページをご覧ください。

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